こんにちは。ウィルダー株式会社です。
Runway Gen-4.5がどのように良くなったのか、他のAI(Sora 2やVeo 3)と何が違うのか、性能を測る点数(ベンチマーク)やデモ映像の注目点、高画質やなめらかな動きの品質、画像や文章から動画を作る時の正確さ、日本語のプロンプトへの対応、外部連携の仕組みや商用利用のルール、透かしが入るかなど、気になる点がたくさんありますよね。
この記事では、最新のRunway Gen-4.5について、性能比較のELOスコアやデモ映像の観点、現実世界の物理的な動きの再現度や映像の見た目の一貫性、映像の切れ目の操作、連続した画像からの入力、動画を作るのにかかる時間の目安、操作画面(UI)の言語対応など、あなたが導入を判断するためのポイントをまとめて解説します。
読み終えるころには、自分の仕事にどう取り入れるかイメージできるはずです。
この記事を読むとわかること
- Gen-4.5の性能で特に良い点と、ELOベンチマークでの比較
- 1080pの画質や、なめらかな動き(高フレームレート)など映像の実際の能力
- 文章や画像をスタート地点にした具体的な動画の作り方
- 利用料金のプラン、仕事での利用、外部連携(API)導入の具体的なポイント
📝 注釈:
- Runway Gen-4.5:Runway社が開発した、文章や画像から動画を生成するAIの最新バージョンです。
- プロンプト:AIに「こういう動画を作ってほしい」と伝えるための指示文のことです。
- 1080p:高画質テレビなどで使われる、縦の解像度が1080ピクセルの映像規格です(フルHD)。
- フレームレート:動画の「なめらかさ」を示すもので、1秒間に何枚の静止画(フレーム)を表示するかという値です。この数値が高いほど、動きがなめらかに見えます。
RunwayのGen-4.5最新情報まとめ

出典:https://unsplash.com/ja
ここでは、Gen-4.5の改善された点が一目でわかるように、デモ映像、性能点数(ELOスコア)、他のAIとの比較、画質、入力方法、現実的な動きの再現性、映像の見た目の一貫性などを整理します。まずは「どれだけ良くなったのか」を全体的に把握していきましょう。
簡単に言うと、Gen-4.5は「映像として見て納得できる力」を大きく高める方向に進化しています。特に光の反射、影の落ち方、地面との接地の自然さの再現が向上したことで、一つのシーンの中の細かな部分のつながりが自然になりました。
あなたの目で見ても「偽物っぽさが薄い」ので、商品コンセプトの動画や広告の見た目(ルック)の検証に向いています。
また、プロンプト(指示)の意図が映像全体に反映されやすく、長い動画でも色や見た目(トーン)が崩れにくいのが特徴です。これにより、動画を作り直す回数が減り、納期に余裕を持たせやすくなります。では、それぞれの話題を詳しく見ていきましょう。
デモ映像と性能点数(ELOスコア)
Gen-4.5の公式デモ映像では、動くものの重み、光の反射、水や風といった流れのある表現、奥行きやカメラが動く自然さが際立っています。
特に、動くものと背景がお互いに影響し合う部分(影、反射、地面との接地の自然さ)が改善されたことで、一つのカット全体の説得力が増しました。映像の揺れやちらつきが少なく、複雑なシーンでも映像が破綻しにくいという感覚があります。
性能の評価面では、動画生成AIの総合力を比べるためのELOスコアで高い点数を獲得しました。一般に公開されている比較値では、Gen-4.5が1247と報じられており、主要なAIモデルの中でトップレベルに位置づけられています。
これはあくまで第三者による相対的な評価ですが、最新世代としての強さは十分に示されたと言えます。
📝 ELOスコアの見方:動画の品質、動きの自然さ、プロンプト(指示)への従順さ、全体の一貫性などを総合的に見て、他のAIモデルと比べてどちらの動画が良いかを多数決で比較し、その相対的な強さを数値化した指標です。この一つの数値だけで絶対的な性能を決めつけることはできないため、あなたが作りたい題材で実際に試して判断するのが一番良い方法です。
| 観点 | Gen-4.5の注目点 |
|---|---|
| デモの印象 | 動くものの重み・反射・水などの流れる表現・地面の接地の自然さが向上、カメラの揺れが少ない |
| 性能点数(ベンチマーク) | ELOスコア1247(報道に基づく相対的な指標) |
| 見た目の一貫性 | フレームごとの色合い・画風の安定性が向上 |
⚠️ 注意:性能点数や数値はあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。
このELOスコアは「見ている人がどちらの動画を好むか」を比べて、相対的な強さを数値化する考え方です。そのため、動画のジャンル(アニメ調・実写調・特殊効果寄り)や評価するポイントの重みづけで順位は変わる可能性があります。大切なのは、あなたの仕事にどれだけ合うかを見ることです。
例えば、屋外での逆光シーンや濡れた道路の反射、複数の人が関わる動きなど、実際に仕事でよく使う状況で少しだけ試作して比べる(ミニベンチ)と判断がスムーズです。
指示の細かさ(レンズの種類・光の当て方・秒数・ピントの深さ)を揃えて、各モデルで3〜5パターンずつ比較しましょう。色の安定性、動きの破綻、指示の通りやすさ、作るのにかかる費用(時間・クレジット)を合わせて見ると、数字に惑わされない現実的な結論が見えてきますよ。
Sora2やVeo3との比較

出典:https://openai.com/ja-JP/
他のAI(Sora 2やVeo 3)と比べると、Gen-4.5は「物理的な動きの正確さ」と「映像の見た目の一貫性」に特化した調整がされている印象です。鏡やガラスの反射、水のしぶき、布のたわみ、影の落ち方など、実写に近い嘘のなさを重視したい場面で強みを発揮します。
- プロンプトへの従順さ:複数の要素が絡み合うシーンでも、指示の意図が通りやすい
- カメラワーク:横移動(パン)・前後移動(ドリー)・ピントの深さの表現がなめらか
- 見た目の維持:長めの動画でも色合いや画風が崩れにくい
- 課題:物体の原因と結果のズレや、物体の前後関係(オクルージョン)が難しい場面では、状況によって問題が起こる可能性は残る
比較結果は題材によって逆転します。あなたの制作テーマに近い被写体や演出で試す、これが最も早く見極める方法です。
もう少し詳しく見てみましょう。Sora 2は、長い物語性のある動画や複雑なカメラ移動に強みが出るケースが多く、Veo 3は、色調整の専門家(カラリスト)が好むような派手なトーンや、ダイナミックな動きで映える傾向があります。
それに対しGen-4.5は、細かな光の回り方や地面に落ちる影の自然さ、動くものの重厚感など、「実写カメラで撮ったらこうなるだろう」という現実的なラインを維持するのが得意です。例えば、室内での薄いカーテンの揺れ、金属に映り込む周りの色、雨上がりの道路に反射する車のテールランプの光など、細部で差が出やすいです。
利用する場面別に見ると、商品の紹介カットや高級ブランドの見た目の検証、建築・不動産のイメージ動画、工業製品の質感を強調したい場合にGen-4.5は合いやすいでしょう。
一方で、ファンタジー要素の強い演出やアニメのようなデフォルメ、意図的に強調した動きが欲しい場合は、他のAIモデルの映像の作り方が好みに合うかもしれません。
結論としては、「ショットごとに最適なモデルを使い分ける」という前提で、Gen-4.5は実写寄りのショットの土台を担当するのが相性の良い組み合わせです。
1080p画質となめらかな動き(高フレームレート)
解像度は1080p(フルHD)のレベルに対応し、Gen-4世代よりもなめらかな動き(高フレームレート)での出力が可能です。特に動きの速い映像や自然の揺らぎ(風など)で、動きのブレ(モーションブラー)が過剰にならず、輪郭の崩れが少ないのが強みです。
動画を作るのにかかる時間も、体感でGen-4と同じくらいの効率を保っており、何度も試作する時のテンポが確保しやすいのも現場向きです。
⚠️ 注意:フレームレートや出力解像度は、プロジェクトの設定や契約プランの条件で変わります。ここでの数値・表現は一般的な目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。
画質面での実務的なヒントを共有します。まず、1080pでの生成は「最終的な納品物としてそのまま使える」ことが多いですが、色の締まりやノイズ感はプロジェクトの設定に左右されます。色合い(彩度)や明るさの差(コントラスト)はプロンプトで方向性を決めつつ、最終的には色補正(LUTやグレーディング)で整えるのが安定します。
なめらかな動き(高フレームレート)を狙うときは、カメラの指示を控えめにして「手ぶれ少なめ・ゆるやかな前後移動・横移動の速度をゆっくり」を意識すると、フレーム間の一貫性が向上します。逆に、激しいカメラの動きや強いズームを指示すると、テクスチャ(表面の質感)が乱れることがあるので注意が必要です。
また、動画を書き出した後で必要であれば、外部ツールを使ってAIによる超解像処理や軽いブレの補正を追加しても問題ありません。納品先がSNSであればデータ量(ビットレート)の制限が厳しいため、動きの激しいシーンは「細かい模様・細い線・粒状のノイズ」を減らすと、圧縮に強くなります。なお、細かな対応方法や書き出しの基本的な仕様は、Runwayの公式ヘルプの記載が一番正確です。(出典:Runway公式ヘルプセンター)
画像から動画と文章生成
Gen-4.5は、文章からの生成に加えて、1枚の画像や連続した画像(フレームの並び)を入力して動画化できます。手描きしたフレームやコンセプトアートからアニメ風の短編を作ったり、実写の決まったシーン(キーフレーム)を基準にカメラの移動や間の動き(中割り)をAIに補完させる作業の流れが現実的になりました。
使える入力形式と一般的な利用例
- Text to Video(文章から動画):演出・カメラの指定に強い。広告・ミュージックビデオの見た目(ルック)の検証に最適
- Image to Video(画像から動画):1枚の絵から「寄る」「引く」「カメラが回る」といった動きを生成
- Frames to Video(連続画像から動画):連続した画像をベースに、見た目(スタイル)を固定しつつ、間の動きを補完
プロンプト(指示文)の例
日本語例:夕暮れの雨の路地、反射する路面、手持ち風カメラでピントの深さ浅め、35mmレンズ、ゆるやかなドリーイン、4秒
英語例:A rainy alley at dusk with reflective wet pavement, handheld look, shallow depth of field, 35mm lens, subtle dolly-in, 4 seconds
💡 コツ:時間(秒数)、レンズの種類、動き(横移動/前後移動/上下移動)、光の当て方(光源)、ピントの深さ、質感(濡れ・金属・布)をはっきり書きます。望まない要素はネガティブプロンプト(「〜なし」という指示)で除くようにしましょう。
現場でよく使われる流れとしては「画像/連続画像を土台にして、文章で細かく味付けする」のが確実です。例えば、ブランドのメインビジュアル1枚からImage to Videoで軽く動きを作り、テキストで「霧がかかった(foggy)」「柔らかい縁の光(soft rim light)」「ゆっくり前進(slow dolly-in)」といったカメラや光のニュアンスを付け足していきます。
Frames to Videoを使う場合は、3〜5枚の決まった画像(キーフレーム)を用意して見た目を固定し、その間をGen-4.5に補完させます。これにより、キャラクターの顔やロゴの一貫性を保ちながら、自然な動きが得られます。
ネガティブプロンプト(避けたいことを指示する)も重要です。「動きの激しいブレなし(no heavy motion blur)」「ランダムなズームなし(no random zoom)」「ネオンサインのちらつきを避ける(avoid flicker on neon signs)」など、避けたい現象をはっきり書くと破綻する確率が下がります。
背景の細かい描写が欲しいときは、時間帯(blue hour / golden hour)や天候(overcast / drizzle)の指定を決まった言葉で入力すると、生成のブレが収まりやすいですよ。最後に、動画の長さは短め(2〜4秒)でテストし、良い結果が出たら長くする、という手順が効率的です。
物理再現性とスタイル一貫性

出典:https://unsplash.com/ja
Gen-4.5は物理的な動きの再現性が高く、液体・煙・布・金属の反射などの扱いが自然です。同時に、フレームごとの色合いや画風が安定しやすいため、長回しでも「映像が揺れない」ことが、企画側の安心感につながります。
安定性を高めるプロンプト(指示)の設計
- 光の当て方・時間帯・天候・色の組み合わせ(カラーパレット)を**決まった言葉**で記載する
- レンズの焦点距離、カメラの動き、露出・絞り感(明るさの調整)を明確に伝える
- 質感(粗さ/光沢/濡れ)と材質(木/金属/ガラス)を具体的にする
- 長尺(長い動画)では、途中でカットを分けて生成し、後で編集でつなぐ
⚠️ 注意:原因と結果のズレや、物体が一時的に消えるといった生成AIに共通する問題は、複雑な指示をした場合に発生しやすいことがあります。重要なカットは複数のパターンを生成し、実写の要素や特殊効果(VFX)で補うことを前提に計画しましょう。
実務の感覚では、「物理法則に近い嘘のなさ」を出すには、周囲の環境の条件を具体的にするのが近道です。例えば、屋内なら「蛍光灯の天井照明、白い壁からの柔らかい反射、わずかに光る床」、屋外なら「曇り空、濡れたアスファルト、水たまり、柔らかい反射」。材質と光の関係をはっきり書くほど、反射や影が自然に決まります。
また、キャラクターや小道具を複数扱うときは、それぞれに固有の属性(色・材質・サイズ・位置)を段落で分けて指示すると、指示が混ざることが減ります。
見た目の一貫性の面では、カットごとの色温度と明るさの差(コントラスト)のブレが問題になりがちです。これを避けるには、全てのカットで共通の「トーンの定義」を一文で使い回すのが効果的です(例:「冷たい映画のようなトーン、柔らかいコントラスト、控えめなフィルムノイズ」)。
それでも微妙に揺れる場合は、カットを短く分けて出力し、編集時に共通の色補正(LUT)を当てると揃いやすいです。ここ、地味ですが効果がありますよ。
RunwayのGen-4.5 導入ガイド

出典:https://unsplash.com/ja
ここからは、料金とプラン、仕事での利用(商用利用)や透かし、外部連携(API)・大企業での導入、実際の使い方と日本語のプロンプトのコツを、現場での運用目線でまとめます。社内導入の判断材料にしてください。
価格と料金プランと無料枠
プランは無料(Free)から大企業向け(Enterprise)まで段階的に用意されています。以下は一般的に公開されている目安です(通貨や時期で変動します)。
| プラン | 月額の目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free(無料) | $0 | 低解像度、動画生成の回数に制限、ロゴ(ウォーターマーク)あり |
| Standard(標準) | 約$15 | 1080p対応、回数が緩和、ロゴなし |
| Pro(プロ) | 約$35 | 長尺向け、高速処理、クレジット(利用権)増加 |
| Unlimited(無制限) | 約$95 | 大量のクレジット、チームでの利用に好適 |
| Enterprise/API(大企業/連携) | 個別見積もり | 大規模運用、サポート体制などを個別に設計 |
まずはFreeプランで操作画面(UI)や品質を確認し、一般的な仕事にはStandard/Pro、継続的な配信や大規模なお試し(PoC)にはUnlimited/Enterpriseを検討する流れが現実的です。
⚠️ 注意:価格・機能は変更される場合があります。ここでの記載は一般的な目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。
導入の費用設計は「動画1本あたりのクレジット消費×想定する本数」で逆算するとスムーズです。例えば、15秒の動画を1つの案件で6本作る想定なら、テストで作る分を含めて1.5〜2倍のクレジットを見積もると安心です。
社内での確認が多いチームは、候補3本→最終選考2本→本番1本という段階を踏むと、決定が早まります。UnlimitedやEnterpriseは、月間の動画制作本数が多い場合に、単価を均一にできるのがメリットです。
逆に仕事の波がある会社は、Proで試しながら、忙しい時期だけ上位プランに切り替える運用も可能です。
| 用途 | おすすめのプラン | 考え方の目安 |
|---|---|---|
| 企画の検証・お試し(PoC) | Standard/Pro | 短尺で複数パターンを素早く比較。失敗を前提に多めに試す |
| 継続的な配信・SNS運用 | Pro/Unlimited | 週に数本以上なら上位プランで単価を均一化。ひな形化が鍵 |
| TV/Web広告・大型案件 | Unlimited/Enterprise | サポート体制やセキュリティも含めて総合的に設計 |
商用利用とライセンスとロゴ(透かし)
有料プランで出力された動画は、一般的にロゴ(ウォーターマーク)なしで、仕事で使うこと(商用利用)が許可される前提です。Freeプランはロゴが入る点に注意が必要です。
広告・SNS・Webサイト掲載・展示用など、用途の幅は広いですが、素材の権利・人物の肖像権・商標・著作物に似過ぎた見た目の扱いなど、関連するリスクは別途チェックが必要です。
📝 社内ルールの例:クライアントの確認用はロゴ入りでも可、本番の納品は有料プランのみ/独自の写真・3Dデータ・実写素材と合成するときは、出典・権利の確認を実施/ブランドに関わる要素は事前に許可を得た範囲で運用
⚠️ 注意:商用利用の条件・ライセンスは、プランや規約の更新で変わる可能性があります。最新の利用規約・ライセンスの文書を必ず確認してください。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。
運用をスムーズにするために、「クリアすべきチェックリスト」を用意しておくと安心です。
例えば、(1)出力物に第三者の著作物や登録商標に酷似する要素がないか、(2)人物が映る場合は肖像権やパブリシティ権の観点で安全か、(3)素材の出どころ(写真・3D・音)のライセンスが整っているか、(4)生成AIを使ったことの表示が必要かどうか、(5)社内で再利用する場合の保管・権限の管理。この5点を毎回チェックするだけでも、問題が起きるリスクはかなり下がります。
あなたの業界の規制(医療・金融・教育など)がある場合は、法務部門や広報部門と早めに話し合っておくと、後戻りが減りますよ。
外部連携(API)と大企業向け導入

Nano Banana Proで作成
Gen-4.5は外部連携の仕組み(API)が提供されており、自社の仕事の流れやサービスに組み込みやすいのが実務上の強みです。
処理の順番待ち(キュー管理)、生成結果の自動受け取り(webhook受領)、データの説明情報(メタデータ)の関連付け、素材の保管の自動化など、運用に直結する設計が可能です。
大企業向けプラン(Enterprise)では、サービス品質の保証(SLA)、セキュリティ・監査、権限管理、専用の環境、サポート体制などを含めた導入を検討できます。
📝 注釈:
- API:プログラム同士が連携するための窓口となる仕組みです。
- SLA (Service Level Agreement):サービス提供者が保証するサービス品質のレベル(例:稼働時間)についての取り決めです。
- webhook:あるイベント(例:動画生成完了)が起こったときに、システムから別のシステムへ自動的に通知を送る仕組みです。
導入ステップの目安
- 必要なことの整理:出力する動画の長さ・本数・同時に生成する最大数・画質・予算感
- お試し(PoC):題材別に比較テストを行い、プロンプトの仕様・失敗時の代替策を決める
- 運用の設計:作業の分割、再試行のルール、利用バージョンの固定、記録(ログ)・監査、費用の監視
- 拡張:コンテンツ管理システム(CMS)/アプリ連携、ひな形化、自動で生成する仕組みへの組み込み
💡 小さく始める:まずは部署内の一つの利用場面(例:商品の短いプロモーション動画の定期生成)に限定して設計→改善を繰り返すと、全社展開した時の失敗率を下げられます。
システム設計(アーキテクチャ)のポイントは「非同期(待ち時間なし)×再実行」です。生成には時間がかかることが予想されるため、作業を順番待ちのリスト(キュー)に積み、完了イベントを自動通知(webhook)で受け取って保管場所へ保存します。失敗した場合は時間を空けて再試行し、何度も失敗したら警告を出すようにします。
プロンプトやAIモデルのバージョンは、データの説明情報(メタデータ)として必ず関連付け、後から「なぜこの絵になったのか」を追えるようにします。こうしておくと、万が一の品質のブレやAIモデルの更新にも対応できます。
セキュリティ面は、権限の最小化(プロジェクトごとのAPIキー)、記録(ログ)の長期保管、アクセス制御(IP制限やSSO)を基本に。
大企業向けプラン(Enterprise)では、SLA、業務委託先の管理、データ保存の方針の明確化など、調達・監査の観点の要件も合わせて詰めていきましょう。運用が軌道に乗ったら、ひな形のプロンプトとパラメーターだけを入れ替えられる仕組み(コンポーネント化)が効果を発揮します。
使い方と日本語の指示(プロンプト)の対応

出典:https://unsplash.com/ja
基本的な作業の流れ
- アカウント作成:公式サイトで登録(メール/Googleアカウントなど)
- AIモデルの選択:ダッシュボードでGen-4.5を選ぶ(順次公開のため表示が出ない場合あり)
- 入力:文章の指示(プロンプト)、必要に応じて画像や連続した画像を指示
- 生成:Generate(生成)を実行し、結果を確認・作り直し・ダウンロード
日本語のプロンプトのコツ
- 日本語でも動画生成は可能。ただし細かい指示は英語の方が伝わりやすい傾向があります。
- 本格的な制作では、日本語で構想→英語に要素を分けて最終的な指示を出す方法が安定します。
- 操作画面(UI)は英語表記が中心です。必要に応じてブラウザの翻訳機能を使いましょう。
💡 二段階プロンプト法:日本語でアイデア出し(被写体・光・カメラ・質感・動き・秒数)→英語で要素ごとに箇条書き→最後に一つの文章にまとめる。曖昧な言葉は避け、数値で表せる言葉(35mm、手持ち風、柔らかい縁の光、曇り空など)を使うと安定します。
もう一歩踏み込むと、失敗パターンごとの対処法が効果的です。
例えば「人物の顔が揺れる」なら、焦点距離を固定(35mm/50mmなど)し、手ぶれの指示を弱める。「背景がざわつく」なら、天候や光源を固定し、ネガティブプロンプトで「ノイズの多い背景なし(no noisy background)、粒状の質感なし(no grainy texture)」と指示する。動きが速すぎるときは「スローモーション」ではなく、カメラの速度(ゆっくり前進 / ゆっくり横移動)を指定したほうが効果的です。
また、色が合わない問題は、共通の色の組み合わせを追記(冷たい青緑とオレンジ、柔らかいハイライトなど)すると揃いやすいです。
最後に、何度も試す方法です。2〜3回試して良い結果が出ない場合は、指示を足すより「削る」のがコツです。最低限の要素(被写体・時間帯・レンズ・動き・秒数)だけに戻して、そこから1つずつ足し直すと、AIの反応が読みやすくなります。ここ、焦らず進めましょう。
RunwayのGen-4.5導入はウィルダーにお任せ
私たちウィルダー株式会社は、AIの導入・運用に強みがあります。お試し(PoC)の設計、プロンプトの設計、外部連携(API)の導入、セキュリティやガバナンス、制作の流れの構築まで、現場の成果に直結する支援を一貫して行います。
まずは小さく始めて確かめたい、予算内で目標を達成したい、という段階からご相談ください。必要なことの洗い出しと試作運用のやり方を決めるまで、あなたに寄り添って進めます。
もし「まずは社内の決まった動画から自動化したい」「自社アプリに動画生成の機能を組み込みたい」といったニーズがあれば、スモールスタートのパッケージもご用意できます。
要件のヒアリング→試作→効果の測定→標準化の4ステップで、2〜4週間の短い期間での集中作業を基本にしています。あなたの組織に合う進め方で、無理なく成果を出していきましょう。ご相談、お気軽にどうぞ。
費用やプランは要件次第です。AIセミナーも開催可能です!
まずはお気軽に無料相談からどうぞ:ウィルダー株式会社
Runway Gen-4.5は「実務で使える映像AI」の完成度が一段上がった
Runway Gen-4.5は、物理的に自然な動きの再現性と、映像全体の見た目の一貫性が大きく進化した動画生成AIです。ELOスコアでの高評価や、公式デモに見られる光・影・反射・質感表現の精度からも分かるように、「実写らしさ」を重視する制作現場との相性は非常に良いモデルと言えるでしょう。
文章からの生成だけでなく、画像・連続画像から動画を作れる柔軟性、1080p対応の高画質、なめらかな動き、さらにAPI連携による業務システムへの組み込みまで視野に入れた拡張性は、企画検証から本番運用まで幅広い用途をカバーします。料金プランも段階的に用意されており、小さく試してから本格導入できる点も現場向きです。
一方で、他のAI(Sora 2、Veo 3)と同様に、複雑な因果関係や物体の前後関係など、完全ではない部分も残っています。そのため、重要なカットでは複数パターン生成して比較すること、プロンプトを絞り込みながら精度を高めていく運用が、品質を安定させる鍵になります。
総合的に見て、Gen-4.5は「実写寄りの映像表現を、安定して、仕事で使いたい」人にとって非常に有力な選択肢です。
まずは短いカットでテストし、自社の制作フローやクライアント案件にどこまでフィットするかを確かめてみてください。そこから本格導入へ進めば、制作スピードと表現の幅の両方を大きく広げられるはずです。

